犬の疥癬を知る
ヒゼンダニが皮膚に住みつく病気で、人間にも感染します。
疥癬の症状
耳のふちや顔、ひじ、かかと、足の甲などに硬く固まったフケや激しいかゆみのある発疹が出来ます。
進行すると、フケが固まって厚いかさぶたを作り、その下の皮膚ではヒゼンダニが繁殖します。
疥癬の原因
猫にも同じような疥癬があり、犬と同じような皮膚症状が現れます。猫の疥癬も犬に感染します。
集団飼育している犬舎では蔓延することがあります。
人間に感染した場合は腕や胸部、腹部などに激しいかゆみを伴う小さな赤い発疹が現れます。
疥癬の予防・診断・治療
診断
厚く固まったかさぶたをはがして薬品の紙などに包みしばらくの間静置しておくと、0.5~1ミリ程の透明なダニが這いまわっているのが確認できるでしょう。
また、患部の部分を擦り取り、採取したかさぶたを検査用の試薬につけ柔らかくした後に顕微鏡で観察すると、ヒゼンダニや卵を検出できます。
治療
全身の毛を短く切り、病気の範囲や程度を知ることが必要です。
次にダニを殺す抗生物質の内服液や、ダニを殺す外用薬などで処置を行います。
これと並行して、皮膚の回復を助ける薬の投与を行います。
感染した犬以外にも犬や猫を飼っている場合には、それらの動物も検査をしなければなりません。
ヒゼンダニは駆除した後も生活環境の衛生的な管理が必要で、再発の恐れがあるので、完全に完治するまでは治療を続けなければいけません。